ボランティア・コンサートに参加して

ボランティア日程:2016年7月16日~18日

2016年7月15日午後8時、私たちボランティア参加者は、大阪市東住吉区にある東住吉キリスト集会に集合しました。今回の主な活動は、仮設住宅において、コル・シャロームによるボランティア・コンサートを開くことです。

コル・シャロームのこと

コル・シャロームとは、2005年に東住吉キリスト集会の男性4人が結成したボーカル・カルテットです。コル・シャロームを訳すと「平和、平安の声」だそうです。彼らは、賛美歌・ゴスペルを中心に、聖書から愛、喜び、平安を歌います。そのコンサートはどこへ行ってもたいへん好評を得ている私も大好きなコーラス・グループです。

車で12時間かけ福島へ

そんな彼らの荷物のほとんどは、音響機材です。大きなスピーカーが2つ、小さなスピーカー、スピーカーを立てる長いスタンドが2本、ミキサーとかいう四角く重い箱が2つ、それらを繋ぐ線が入ったプラスチックの箱がいくつか、そして重くて長い88鍵のキーボードとその椅子、譜面台が4本、その他にもマイクや私にはよく分からない部品というか、付属品が入った箱がいくつもありました。
それ沢山のプラスチックケースを2台のワゴン車に積み込みます。大きなものから順番に所定の位置に積まないと無駄なスペースが出来てしまいます。コル・シャロームのメンバーたちは手際よく積み込み、さあ出発です。行き帰りの安全と仮設住まいをされている方々に神さまの祝福があるよう、祈って出発しました。
全員で11名、なんと福島までは12時間かかります。私たちが眠っている間も、運転して下さった兄弟は、休まず運転し続けて下さいました。後から考えてみても、いつ寝られたのかよく覚えていません。

仮設住宅に到着

そのようにして翌朝8時に福島の仮設住宅に到着しました。仮設に着いて休む間もなく、昨夜積み込んだ機材を車から降ろし、組み立てていきます。機材やキーボードなど準備万端整え、そして本番を待ちます。
仮設の皆さんが集まられるまでの少しの間、私たち女性陣は壁に貼ってある写真などを見ていたのですが、ふと見ると運転して下さった兄弟が壁にもたれ、熟睡していました。「本当に疲れているのだなあ」と思いました。その様子を見ながら、それぞれの参加者が他者との比較ではなく、自分の成すべことを自覚して、全力で奉仕しているのだなあと思いました。
目標が「自分」ではなく、仮設住宅で困難の中にある方々のためであり、これらのことを通して神の栄光があらわされことであると考えさせられました。また、これがボランティア活動の祝福となっているとも思いました。

コンサート

コンサートが終わった後は、来て下さった方々と交流のひとときを持ちました。ある方は「これまで3年間毎回聞きにきている。これからも来て欲しい。」と言われ、また、初めて来られた方は「心が震えた。今迄、このようなコンサートがあるのを知らなくて残念だった。」と言っておられました。もうひとりの方は「震災に遭って止めていた大正琴で、もう一度、今日聞いた曲を弾きたくなった。」とおっしゃっていました。
私もコル・シャロームの歌声は、東住吉でこれまでに何度も聞いていたのですが、仮設で聞くと、いつもとは一味違った深い感動がありました。

新たな決意

このボランティアの働きが、人の熱心ではなく、主に導かれ、前進していきますように、これからも祈っていこうという新たな決心をいたしました。

「神は、みこころのままに、あなたがたのうちに働いて志を立てさせ、事を行なわせてくださるのです。」(ピリピ2:13)

小野隆子(東住吉キリスト集会)