ボランティア体験記 ―今生きていることを実感-

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ワゴン車2台で仮設住宅に到着しました。

ボランティアin福島レポート

福島の被災地では東日本大震災から5年が経過してもなかなか復興が前進していないのが現状です。今回もボランティア活動のためその福島県に行かせていただきましたが、複雑な思いは拭い切れませんでした。それは、福島原発において世界でも過去に例のない事故が発生したため、5年経過した今も仮設住宅で避難生活を強いられておられる方々がいらっしゃるからです。

返って私が励まされた

私が今回のボランティア活動に参加した理由は、困難の中におられる方々を励ますことが出来たらと考えたからでした。ところが、現地の仮設住宅で暮らしておられる方々は、この困難な状況を前向きに捉えて、それらを克服しようとしておられたのです。その姿を拝見したとき、励ますどころか返って私の方が励まされたのでした。

手際の良いセッティング

ボランティア活動の日程は、7月15日(金)ワゴン車2台に音響機材を積み込み、夜8時に出発しました。参加者は私を含め11名です。夜通し運転手が交代で車を走らせ、翌朝、無事に福島県笹谷東部仮設住宅に到着しました。そして、休息する間もなく仮設住宅の集会所でミニコンサートを実施するのです。コル・シャロームのメンバー4名は、日頃から各地に招かれコンサート活動をしているだけあって、手際良く音響のセッティングをし、各パートとキーボードとの音合わせをして、コンサートに臨みました。

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会場玄関のコルシャロームのポスター

実にすばらしい!!!!

ミニコンサートの曲目は、心和む、昔懐かしいメロディーであり、心に響くとても良い歌詞でした。

私は、コル・シャロームの歌声に聞き入り、タイムスリップした様な思いになりました。ミニコンサートに参加された被災者の方々も、まるで一人ひとりが歩んで来られた人生を思いめぐらしておられるように聞き入っておられました。ある方は目を閉じ、ある方は小さく口づさみ、その様子を見ていると「今、生きていることを実感されているのではないかなあ」と強く考えさせられました。

思いを越えた恵み

今回のボランティア活動がすべて守られたことと、参加者お一人お一人の思いを越えて、多くの恵みを神が備えられておられたことを感謝せずにはいられませんでした。これらを通して私自身多くのことを教えられ感謝でした。

藤田 義行

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仮設住宅の担当者から説明を受ける参加者たち